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インプラントを行う歯医者に聞いた基礎知識

インタビューに答えてくれたのはこの先生

渡邉先生

名古屋広小路ナオキ歯科室 渡邉裕紀先生

HP:http://www.naokidental.com/

経歴

  • 愛知学院大学歯学部卒業
  • 日本歯科大学にて臨床研修修了
  • 医療法人社団弘進会 宮田歯科にて勤務
  • 医療法人社団日坂会 東京浜松町歯科クリニックにて勤務
  • 2013年9月 名古屋広小路ナオキ歯科室 入社
  • 2015年 AAID認証医 取得

インプラント治療とはどんなものですか?

渡邉先生

インプラントは虫歯や歯周病などの理由で歯を失ってしまった場合に歯を補うための治療法の一つです。まず、歯が失われてしまった部分に人工歯根(インプラント)と呼ばれるネジを埋め込み、顎の骨に固定します。その後人工歯を装着することで、これまで通りに噛める状態を作ることができます。

失われた歯を補うための他の治療法としてほかに入れ歯とブリッジが挙げられます。
入れ歯は大掛かりな手術は必要がないため、比較的短期間で作製することができます。ただ取り外しをしながら使用するものなのでどうしても異物感は否めません。口の中は髪の毛一本でも入ると気になってしまうほど非常に敏感な器官なので少しの違和感が食事中の不快感に繋がることもあります。また入れ歯の範囲が拡がるほど咬む力は低下してしまいます。

ブリッジというのは今ある自分の歯を削り、無くなってしまった歯へ橋渡しのような形で人工の歯を形成する治療方法です。自分の歯にしっかり固定して使うものなので異物感は少なく自分の歯のように咬むことができ、処置自体もインプラントのような手術を必要としません。ただ周りの歯がたとえ健康でも削らなければいけないということと支える歯の負担が大きくなってしまうデメリットもあります。

「インプラントとブリッジはどちらが良い治療法なのか」そんな話をしばしば耳にします。しかしその答えはありません。これらは噛み合わせの回復という目的の手段、治療方法にすぎないからです。

患者さんの年齢、性別などパーソナリティや価値観、お口の中の状況においてそれぞれの治療方法の利欠点が浮き彫りになってきます。担当の歯科医師とよく話し合いあなたにとって最適な治療方法を見つけてください。

インプラントの術式はどの様な種類があるのでしょうか。

渡邉先生

インプラントには、1回の手術で歯を作る1回法と、2回の手術を要する2回法があります。1回法では1回の手術でボルトを歯茎に埋め込み、外まで貫通した状態まで作ります。1回目で貫通した状態を作っておくことで追加の手術を要さず、早期に治療を完了させることができます。

2回法では、1回目の手術でボルトを顎の骨に埋込、一度切開した歯茎を閉じてインプラントが安定するのを待ちます。2回目に被せ物をつくるときに歯茎を再度切開するため2回法と言われます。

1回法の方が施術の回数が少なく楽ではありますが、手術直後の細菌感染のリスクを考えないといけません。一度バイ菌が入って炎症を起こしてしまうと、そこに膿が溜まってしまったり、全身症状に繋がる可能性もあります。その点2回法は完全に傷口を塞ぐことができるので感染のリスクは低くなります。

ただし、術後すぐに仮歯をつくるなど場合によっては1回法を使うしかない場合もあるので、歯科医とのカウンセリングで一緒に治療計画を確認するようにしていきましょう。工程は増えますが、患者さんに対するリスクを減らせることを考えると2回法の方がオススメではあります。

インプラント治療はクリニックによって治療効果に差は出るのでしょうか?

渡邉先生

インプラントには一つ一つの器具や材料、行われている検査や手術用設備、欠かすことのできない技工所の選定などがインプラント治療のクオリティに繋がります。そしてその一つ一つの差がコストとして差を作る要因となります。安ければ悪いということではありませんが、価格だけで病院選びをするのはお勧めできません。

また患者さんの中で引越しや転勤等で移動が多く、移動先でも治療を継続する可能性がある方は、より多くの歯科医院が採用している大手メーカーさんのインプラントを選択するのも大切かもしれません。

従来は経験や過去症例を頼りにインプラントは使われていましたが、現在は治療精度を向上させるためのサージカルガイドを使う方法が進められています。サージカルガイドとは、インプラントを正確におこなうためのマウスピースのようなものです。

サージカルガイドを使う際は、CTで撮影した画像を元にインプラントの長さ・深さ・太さを割り出し、そのサイズと位置を歯科医が正確に埋入ができる様デジタル映像で設計していきます。以前は歯茎を切って開けて、一度骨の状態を見てから最終的な治療方法の選択をするということもありましたが、こういった技術を使うことによって、手術前に精密な治療計画が立てられより正確に手術できるようになりました。ただ体の構造は人それぞれ異なり手術中にイレギュラーなことも多々あります。そんな時はデジタル技術に頼ることができなくなりますので、執刀医の技術や経験が重要になります。

骨の造成が必要な人もいると伺いましたが、骨の造成について教えてください。

渡邉先生

インプラントは埋めこむための顎の骨が必要不可欠です。ただし、元の顎の骨が不足している場合は骨の造成から始めなければならない人もいます。骨の造成方法に関しては自家骨、他家骨、人工骨を使う場合と色々なケースがあり、歯科医院や担当する歯科医によっても様々です。

例えば、インプラントは元々長くボルトを打てる方が安定と言われていましたが、現在はインプラント体の種類も質も良くなっており、細くて短いインプラントでも大丈夫という見解もあります。

これまで骨の不足によってインプラントが出来なかった患者さんでも、インプラントの技術力の向上によって、30%程度の患者さんが骨造成手術をしていますね。インプラント埋入術の前からやる場合もあれば、手術中にやる場合もあります。割合的には手術中に行われる方が多いです。

歯がほとんどなくなった場合でも、インプラントは可能でしょうか。

渡邉先生

重度の歯周病等何らかの理由で歯がほとんど失われてしまった方でもインプラントは可能ですが、そのまま全ての歯へインプラントを埋入することになると高額な治療費と体への負担がかかります。

こうした負担を抑えるため、上もしくは下の全ての歯並びを必要最小限(4本~6本程度)のインプラントで歯を作る方法をオールオン4という方法があります。

歯並び全体を作っていくため、他の歯による制約を受けにくく、見た目のよい歯並びを作れて噛み合わせもかなり向上します。ただし、通常は10本以上の歯並びを最小限の本数のインプラントで支えるため、1本1本にかかる負担が大きくなります。

健常な歯がほとんど残っていなかったり、インプラント体を結合させる顎の骨量が限られていたり、入れ歯にしたくないなどの理由がある、また予算が限られている方にはこうした治療法を選択することも可能です。

インプラントの治療後に長持ちさせる秘訣を教えてください。

渡邉先生

インプラントは一度埋め込んだら一生持ちますか?とよく聞かれます。歯を失った方にやるのがインプラントで、決してインプラントは天然の歯に勝るものではありません。お口の中の衛生環境を保てなければ歯を失ったようにインプラントも失う可能性があり、その寿命も天然の歯と同様個人差があると考えてください。

その中でまず一つの基準が10年です。10年持つ可能性は98%といわれています。しかし今のインプラントは日々進化しており、非常に良い品質になってきています。20年、30年それ以上持つ可能性は大いにあります。

少しでもインプラントを長持ちさせるために頑張っていただきたいのはアフターケアです。

インプラント後にやっていただきたいアフターケアは、セルフケアとプロフェッショナルケアの2種類があります。セルフケアは言うまでもなく、ご自身の毎日の歯磨きですね。インプラント体は本来の歯よりも感染に弱いため、セルフケアを怠ることで、インプラント周囲炎という症状を起こすことがあります。周囲園が一度でも起こってしまうとコントロールが非常に難しくなってしまうため、ご自身の歯よりも、インプラントの方はより意識高くケアして頂きたいです。

また、プロフェッショナルケアとして歯科医院にてクリーニングや定期検査を行います。2~3ヶ月に1回が目安です。引越しや出張などで同じ先生にみてもらうことが難しい場合でも、アフターケアはインプラントを施術された先生とは別の先生でも問題ないと思います。

残念なことに、元々の歯を失ってしまった人にインプラントを埋め込むのですが、一度歯を失う原因を作ってしまっているため、インプラントも守れないケースは多いです。インプラントを1日でも長く使い続けるためには、失った歯の原因をインプラントでもしっかり食い止める。そのためには歯を守る意識、インプラント(人工歯根)も守ろうという意識が不可欠です。歯の健康意識を高く保ちながら、歯科医から受けた説明通り毎日のセルフケアを行っていきましょう。

インタビュー第二弾 インプラント手術の種類について

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指導医:国際口腔インプラント学会(ICOI)の指導医資格の有無/ 口コミ件数:QLifeに2019年11月1日時点で掲載されているインプラントの口コミ件数/ 痛みの緩和:静脈内鎮静法による麻酔を使用した治療の対応有無/ 正確性:インプラントを埋め込む位置を定める「サージカルガイド」の対応有無。

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